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長野県の方言(主に北信弁)のプロフェッショナルである、私の父と母(じやんとばやん)が楽しく北信弁の使い方をご紹介します!
「おしこくる」の意味
- 押す
- 突き飛ばす
- 押して移動させる
- どかす
- 強く押す
「おしこくる」の使い方
- 人んとこ、おしこくっちゃダメだよ。
→ 人のところを、突き飛ばしちゃダメだよ。 - この棒でおしこくると、ところてんが出てくる。
→ この棒で押し出すと、ところてんが出てくる。 - これ、そっちにおしこくっといて。
→ これ、そっちにどかしておいて。
「おしこくる」の例文
例文 その1
人込みで、おしこくられて、つんのめる。
人込みで、押されて、転びそうになる。
おしこくらないでください。
押さないでください。
例文 その2
ちょえっとその醤油、こっちにおしこくってくんなえ。
ちょっとその醤油、こっちに押して近づけてちょうだい。
はい、どうぞ。
例文 その3
押し入れに、布団を無理やり、おしこくる。
押し入れに、布団を無理やり、おして入れる。
例文 その4
足に疲れがたまってて、どうにもならないわ。
足の疲れには、ここのツボ押しこくると、いいらしいで。
足の疲れには、ここのツボ押すと、いいらしいよ。
スイッチやボタンを「押す」場合は、「おしこくる」とは言わない
「おしこくる」=「押す」 だと思っていましたが、「スイッチを押す」とか「ボタンを押す」の 押す は、
おしこくる とは言いません。
ということは、指先で押すことは おしこくる ではないのか?と思いましたが、
「例文 その4」のように、ツボ押しなどは、おしこくるで通じます。
そして、スイッチやボタンを押す場合でも、「長押し」となると、「おしこくる」と言っても変じゃないような気がします。
「おしこくる」と、「押す」の違いは何なのだろうかと考えてみますと、
「おしこくる」の方は、「ちょっとだけ力が必要」ということだと思います。
「おしこくる」=「力(ほんのわずかでも)を入れて押す」または「がんばって押す」ということになると思います。
ゴミ袋の中に、ゴミをギューギューに押しこくって入れます
ちいこの勤め先の80代の会長夫婦は、燃えるゴミの日の前日の夕方になると、
「明日は、燃えるゴミの日だど。」
と言って、ゴミをまとめ出すわけなんですが、
もうこれ以上は入らないんじゃないかというところに、
これでもか!とさらにゴミを入れるんです。
「押しこくれば、まだ入る。」
と言って、パンパンになったゴミ袋の口をやっとの思いで縛って、満足しています。
そして、ゴミステーションの他人が捨てたゴミ袋を見て、
「今の人たちは、まだ袋に隙間があるのに平気で捨てちゃうんだな。」
とブツクサ言います。
別に、どうでもいいんじゃないかと思うんですがね。
週に2回は、ゴミを押しこくる仕事に全力を注ぐ会長夫婦です。
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