長野県(北信)の方言「ほける」とは

北信弁
ちいこ
ちいこ

北信弁のページへようこそ!
長野県の方言(主に北信弁)のプロフェッショナルである、私の父と母(じやんとばやん)が楽しく北信弁の使い方をご紹介します!

「ほける」の使い方

  • オリーブの木がほけてひどい状態だ。手入れしなんじゃ
     → オリーブの木が生い茂っていてひどい状態だ。手入れしなきゃ
  • 今年は農作物がほけてほけて。いいあんばいだ。
     → 今年は農作物が良く育って育って。いいことだ。

「ほける」の例文

例文 その1

ばやん
ばやん

今年のお菜は、よくほけてるわー!

今年の菜っ葉は、よく育ってるわー。

例文 その2

じやん
じやん

去年の冬の寒さで、庭木が枯れちまったそもったけん・・・

去年の冬の寒さで、庭木が枯れてしまったかと思ったけど・・・

ばやん
ばやん

まーんで心配したわ。

本当に心配したわ。

じやん
じやん

春になったら、葉っぱがどんどんほけてほけて いいこんだ

春になったら、葉っぱがどんどん茂って来て よかった。

例文 その3

じやん
じやん

ばやんや!
おらちの前での花壇が、まーんずひでーや。

ばあさんや!
うちのの花壇が、ものすごくひどいわ。

ばやん
ばやん

なんだせうん?

どうしたっていうんですか?

じやん
じやん

ラベンダーがほけて、えら騒ぎだで。道路に飛び出してけつかる
あとで、一緒に片付けらず

ラベンダーが育ちすぎて、ひどいありさまだよ。道路に飛び出してやがる
あとで、一緒に片付けよう

例文 その4

じやん
じやん

ちょっと時期が遅かったな。
ワラビがへーほけ始めてたよ。

ちょっと時期が遅かったな。
ワラビがもう開き始めてたよ。

「ほける」は、いい意味の場合と 悪い意味の場合がある

作物が「ほける」ということは、元気にモリモリ育っているということ。当然、プラスの言葉です。
ですが、作物の葉っぱはほけているのに実が小さかったり、例文 その3、4 のように、育ち過ぎてしまったり、マイナスの言葉になってしまう場合もあります。
「ほける」という言葉は、嬉しい言葉にもなり、迷惑な言葉にもなるんですね(;^ω^)

よく「ほけてほけて」と2回続けて使います

昔話の「むかしむかし あるところに・・・」とか、「めでたしめでたし。」とか、2回続けて言う言い方がありますが、なんでなんでしょうね。
亡くなった父の日記を読んでいると、「雪遊びをしたらちいこが、喜ぶこと喜ぶこと!」とか、「ブドウ狩りに行ったら、ちいこが食べる食べる。」とか、「〇〇さんの言い草が、頭に来ること頭に来ること!」とか、、、2回繰り返す文章が、本当によく出てきます。
昔の時代に流行ったんでしょうか。

それと関係がないかも知れませんが、「ほけて」は、「ほけてほけて」と2回言うスタイルが多い気がします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました