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長野県の方言(主に北信弁)のプロフェッショナルである、私の父と母(じやんとばやん)が楽しく北信弁の使い方をご紹介します!
「はーるか」の使い方
- 「はーるか見てない。」
→ 「長い間見てない。」 - 「はーるかぶりだね。」
→ 「久しぶりだね。」 - 「はーるか向こうまで。」
→ 「ずーっと向こうまで。」
「はーるか」の例文
例文 その1
はーるかぶりに西沢さんに会ったんだがさ、
はーるか会わなかった間に、髪の毛も薄くなって、えらい年取っててビックリしたで。
久しぶりに西沢さんに会ったんだがさ、
長い間会わなかった間に、髪の毛も薄くなって、ずいぶん年取っててビックリしたよ。
そうかね。
さけん、西沢さんもはーるかぶりにじやんに会って、全く同じこと思ったんじゃねーかね。
そうですか。
だけど、西沢さんも久しぶりにじーさんに会って、全く同じことを思ったんじゃないですかね。
例文 その2
ねえ、、、じやんの眉毛伸びすぎじゃない?
ねえ、、、じーちゃんの眉毛伸びすぎじゃない?
眉毛もそうだけん、耳毛もひでなえ。
眉毛もそうだけど、耳毛もひどいね。
はーるか手入れしてなかったからなえ。
長い間手入れしてなかったからね。
例文 その3
この「ストレッチ用のバンド」はーるかここにほびちゃってあるけん、いつか使うだかえ。
この「ストレッチ用のバンド」いつまで経ってもここに置きっぱなしになってるけど、いつか使うの?
例文 その4
はーるかむこうの山まで歩いて行って来たよ。
ずーっと遠くの山まで歩いて行って来たよ。
「はーるか」は「遥か」なのか?
遥か昔とか、遥か遠くとかいう言い方がありますが、「はーるか」と「遥か」、とても似ているけど、入れ替えてみると、しっくりきません。
「遥か」の意味を調べてみると、、、
「距離・時間・程度がきわめて隔たっていること。」
らしいです。
「きわめて隔たっている。」
んー。
なるほど。
「遥か」の方が壮大で、「はーるか」の方はスケールが小さいんですね。
時間でいうと、「遥か昔」は、世代を超えてむかしむかしの話になりますが、「はーるか昔」は、その人にとっての昔話であり、せいぜい長くても何十年か前のことです。
距離でいうと、「遥か遠く」は、宇宙規模で遠いですが、「はーるか遠く」は、地球規模というより、景色が見える範囲で言うことが多いです。
でもきっと、「はーるか」という方言は、「遥か」がもとになっているんだろうなーと思いました。
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